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契約書の意義

【平成31年4月1日現在法令等】

 

  課税物件表には、第1号の不動産の譲渡に関する契約書、消費貸借に関する契約書、第2号の請負に関する契約書、第14号の金銭又は有価証券の寄託に関する契約書などのように「〇〇に関する契約書」という名称で掲げられているものが多くありますが、ここにいう契約書は、一般的に言われるものよりかなり範囲が広く、そのため、印紙税法別表第1「課税物件表の適用に関する通則」5にその定義規定を置いています。

  すなわち、課税物件表に掲げられているこれらの契約書とは、契約証書、協定書、約定所その他名称のいかんを問わず、契約(その予約を含みます。以下同じ。)の成立若しくは更改又は契約の内容の変更若しくは補充の事実(以下「契約の成立等」といいます。)を証すべき文書をいい、念書、請書その他契約の当事者の一方のみが作成する文書又は契約の当事者の全部若しくは一部の署名を欠く文書で、当事者間の了解又は商慣習に基づき契約の成立等を証することになっているものも含まれます。

  したがって、通常、契約の申込みも事実を証明する目的で作成される申込書、注文書、依頼書などと表示された文書であっても実質的にみて、その文書によって契約の成立等が証明されるものは、契約書に該当することになります。

  なお、解約合意書など、契約の消滅の事実のみを証明する目的で作成される文書は、課税対象とはなりません。

  契約とは、互いに対立する2個以上の意思表示の合致、すなわち一方の申込みと他方の承諾によって成立する法律行為ですから、契約書とは、その2個以上の意思表示の合致の事実を証明する目的で作成される文書をいうことになります。

 

(印法通則5、印基通12、14) 国税庁タックスアンサーより