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「給与所得の源泉徴収票」の提出範囲と提出枚数

【平成30年4月1日現在法令等】

  「給与所得の源泉徴収票」は、給与等を支払った全ての方について作成し交付することとされていますが、税務署に提出するものは、次のものに限られています。

  なお、給与の支払者が税務署に提出する平成28年1月1日以後の支払に係る給与所得の源泉徴収票には、給与の支払を受ける方等のマイナンバー又は法人番号を記載する必要があります。

  ただし、受給者に交付する給与所得の源泉徴収票には、マイナンバー及び法人番号を記載しませんので、ご注意ください。

 

1. 年末調整をしたもの 

 

(1) 法人の役員(現に役員をしていなくても、その年中に役員であった者を含みます。)については、その年中の給与等の支払金額が150万円を超えるもの。なお役員には、相談役、顧問その他これらに類する方が含まれます。

 

(2) 弁護士、司法書士、税理士等については、その年中の給与等の支払金額が250万円を超えるもの。

 

(3) 上記(1)(2)以外の者については、その年中の給与等の支払金額が500万円を超えるもの

 

なお、上記(2)の弁護士等に対する支払は、給与等として支払っている場合の提出範囲ですので、報酬として支払う場合には、「報酬、料金契約金及び賞金の支払調書」を提出することとなります。

 

2. 年末調整をしなかったもの

 

(1) 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出した方で、その年中に退職した方や、災害により被害を受けたため給与所得に対する所得税及び復興特別所得税の源泉徴収の猶予を受けた方については、その年中の給与等の支払金額が250万円を超えるもの

   ただし、法人の役員については、59万円を超えるもの

 

(2) 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出した方で、その年中の主たる給与等の金額が2,000万円をこえるため、年末調整をしなかったもの

 

(3) 「給与所得者の扶養控除等申告書」を提出しなかった方(給与所得の源泉徴収税額の月額表又は日額表の乙欄又は丙欄の適用者)については、その年中の給与等の支払金額が50万円を超えるもの

 

3. 提出時期等  

 

 「給与所得の源泉徴収票」は、上記提出範囲に該当するものを、支払者の所得税務署へ支払った年の翌年の1月31日までに提出しなければなりません。

 また、給与等の支払を受ける方には、その年の翌年の1月31日まで(年の中途で退職した方の場合は、退職日の以後1か月以内)にす全ての受給者に交付しなければなりません。

 なお、「全ての受給者」には、国内に住所又は1年以上居所を有する居住者である外国人従業員も含まれますので、その外国人従業員にも必ず「給与所得の源泉徴収票」を交付してください。

 

(注) あらかじめ支払を受ける方の承諾を得る等一定の要件の下、書面による交付に代えて、給与所得の源泉徴収票に記載すべき事項を電磁的方法により提供することができます。

  ただし、電磁的方法により提供した場合でも、受給者から請求があるときは、書面により交付しなければなりません。

  また、市区町村へ提出する「給与支払報告書」は、税務署への「給与所得の源泉徴収票」の提出範囲と異なり、全ての受給者の給与支払い報告書を、受給者のその年の翌年の1月1日現在の住所地の市区町村に提出します。

 

  最後に、税務署へ提出する「給与所得の源泉徴収票」の提出枚数は1枚となっていますが、租税条約等により日本と自動的情報交換を行うことができる各国等に住所がある方の分については、同じものを2枚提出してください。

 

   なお、市区町村に提出する「給与支払報告書」は、同じものを2枚提出してください。

 

(所法226、所規93、所規別表第6(1))  国税庁タックスアンサーより

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