非居住者等から土地等を購入したとき
【平成31年4月1日現在法令等】
1. 土地の譲渡対価に対する源泉徴収
非居住者や外国法人(以下「非居住者等」といいます。)から日本国内にある土地等を購入してその譲渡対価を国内で支払う者は、非居住者等に対して対価を支払う際10.21%の税率により計算した額の所得税及び復興特別所得税を源泉徴収しなければなりません。
源泉徴収の対象となる「土地等」とは、土地又は土地の上に存する権利、建物及びその付属設備若しくは構築物です。
源泉徴収義務者には「土地等の譲渡対価の支払をする者」の全てが含まれていることから、法人はもちろん個人 (事業者かどうかは問いません。)であっても、非居住者等に対して土地等の譲渡対価を支払った場合には原則として源泉徴収をする必要があります。
ただし、個人が自己又はその親族の居住の用に供するために土地等を購入した場合であって、その土地等の譲渡対価が1億円以下である場合には、その個人は源泉徴収をする必要はありません。
また、我が国が締結している多くの租税条約では、土地等の不動産の譲渡対価について、不動産の所在する国においてお課税できるとする規定を置いています。
したがって、非居住者等が国内にある不動産を譲渡した場合には、租税条約においても、その譲渡により生じる所得について我が国で課税できることになっていますので、国内法の規定により課税をすることになります。
2. 源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税を納める期限
非居住者等に対して国内において支払った土地等の譲渡の対価から源泉徴収した所得税及び復興特別所得税は、原則として支払った月の翌月10日までに納めなければなりません。
また、非居住者等に対して土地等の譲渡対価を国外で支払う場合であっても、その支払者が国内に住所若しくは居所又は事務所等を有するときは、国内源泉所得を国内において支払うものとみなして、源泉徴収しなければなりません。この場合の納付期限は、支払った月の翌月末日となります。
(所法161、164、212、213、所令281の3、復興財確法8、9、10、28) 国税庁タックスアンサーより