1.　法人に財産を寄附したとき

　個人が法人に財産を寄附したときは、その財産を時価で譲渡したものとみなされて譲渡所得が課税されます。

　しかし、個人が法人に財産を寄附した場合でも譲渡所得が課税されない場合があります。

 

2.　課税されない場合　

　(1)　国や地方公共団体に対して財産を寄附した場合

　　この場合は、特に要件はなく何らの手続も必要ありません。

 

　(2)　公益を目的とする事業を行う法人(以下「公益法人」と言います。)に対して財産を寄附した場合で、一定の要件に該当することについて国税庁長官の承認を受けたとき

　　この場合は、寄付をした財産が寄附をした日から2年以内にその公益法人の公益を目的とする事業のように直接使われるなど一定の要件に該当することについて、国税庁長官の承認を受けるための申請書(必要な書類の添付があるものに限ります。)を財産の寄附があった日から4か月以内又は寄附した年分の確定申告期限のいずれか早い非までに納税地の所轄税務署長を経由して国税庁長官に提出する必要があります。

　　なお、寄附をした日から2年以内にその公益法人の公益を目的とする事業のように直接使われなかった場合や一旦その公益法人の公益を目的とする事業のように直接使われたもののその後にその公益法人の公益を目的とする事業の用に直接使うのをやめた場合などは、国税庁長官の承認が取り消され、財産を寄附した者又は財産の寄附を受けた公益法人に所得税がかかります。

 

(所法59、措法40、措令25の17、措規18の19、平20改正法附則1、50)　国税庁タックスアンサーより